精進揚げなど、肉っ気のない野菜だけの料理のことを「精進料理」といいます。 すると、何だか「精進」は「菜食主義」の別名みたいですが、もともとはそんな意味はありませんでした。 精進というのは、「勇気」とか「勇気の心ばえ」を原義とし、「勇猛心(ゆうみょうしん)」とも漢訳される言葉で、ここから、仏教では「決然として一心不乱に仏道に励むこと」を意味するようになりました。 仏教では、もともと、お坊さんと信者が特定の日に集まって、仏教の理解を深め、信心のほどを確認しあう習慣がありました。 わが国では、その日を「精進日」と呼んだりしていました。 この日は、不殺生戒を始めとする重要な戒律をキチンと守る日でもあったため、出される料理に肉のたぐいは一切入りませんでした。 精進日の料理は菜食主義、そこから、精進料理は菜食主義料理の別名みたいな事になった次第です。 |