謙虚さ

 一九八○年にアメリカ政府が出した報告によると、毎日一種から三種の動植物が地球上から姿を消しているという。
 取り留めのない欲望を満たすため、自然を破壊し汚染して動植物を追いやり、地球は自分たちだけの為にある───と錯覚している人類の驕りがもたらしたものである。
 だが、人類は地球上の一五○○万とも二○○○万とも言われる種の中の、たった一つに過ぎない。
 しかも、その数は僅かに四○億少々である。
 その一つの種のために、他の種が種が犠牲になって良いという道理はない。
 たった二○○○万分の一である───という謙虚さがあっても当然ではあるまいか。