お盆法話 1996-3

 今年もお盆の季節がやっきました。
 この時期になると各家庭の仏壇は、清掃されてピカピカに磨かれます。
 そして、いつもとは違って、賑やかに盆棚が飾られます。
 でも、「どうやってホトケさまをお迎えしようか?」「どんな風に祀ろうか?」と悩む人も少なくありません。
 特に、新しいホトケさま   新盆(にいぼん)を迎える家庭は、なおさらでしょう。
 そこで、例年のように、精霊棚の飾り方の一例をご紹介します。
 精霊をお迎えするには、仏壇に奉安してあるお位牌を前に出したり、別個に棚(壇)を設けて過去帳や仏具類を移して供養します。
 小さな子供がいて危ないとか、部屋のスペースがない場合は、仏壇内だけでも結構です。
 また、飾り方と云っても全国共通の型というものはありません。
 地域に古くから伝わる慣習や家の伝統もあります。
 その意味では、お年寄りの方に聞くのが良いでしょう   「聞くは一時の恥」と言います。
 ゴタゴタ飾り立てなくても簡素な作りのものでよいのです。
 要は、ホトケさまを迎え入れる暖かい心・供養の心が大切なのですから。
 真心こめて飾れば、立派な精霊棚が完成するはずです。
 先祖の霊を祀るお盆行事は、先祖と私たち、そして家族・子孫のつながりを見つめ直す、一年で最も大切なものです。
 先祖との会話もさることながら、爺ちゃん婆ちゃん、父ちゃん母ちゃん、子供たちのコミュニケーションを深めながら感謝の心を持ち、幸せな生活を送りましょう。