仏壇の話

仏壇の種類にはどのようなものがあるか

 お仏壇は仏像や位牌を安置する場所であるから、仏像や仏間の造りに見合った素材が用いられ、当然多種にわたる。
 初めの頃のお仏壇は、石壇・土壇・木壇などと呼ばれ、石・土・木で造られていた。

 現代のお仏壇であるが、お仏壇は.....
1.唐木仏壇
2.金仏壇(塗仏壇)
の二種に大きく分けられよう。

 まず唐木仏壇。
 用いられる素材は紫檀、黒檀、鉄刀木、桑、屋久杉、ケヤキなどの他、白木のお仏壇もある。
 紫檀は、ご存知のように、熱帯産の赤味をおびた黒色の硬い材質で重量感があって、木目が美しく、細工がしやすいという仏壇の特色を満たしている。

 お仏壇を求める時に注意しなければならないのは、宗派によってお仏壇の形が定まっているということである。
 購入の際には仏具店の方に相談されるとよいでしょう。
 次は塗仏壇で、正式には漆塗仏壇と呼ぶ。その名のとおり、漆塗りの金ピカ仏壇で、関西地方に多いそうである。

仏壇を置く位置は決まっているのか

 宗派によって、東向き、西向き、南向きなどと定められている。
 本山のある方角とか、地方によっては玄関に置くなど、さまざまである。

 しかし、考えてみれば、お仏壇の中には、自分の尊崇する仏像や先祖のお位牌が入っているのだから、生きている人に対するように充分配慮して、暑くもなく寒くもない、お供えしたお菓子などが傷まないような風通しのよい一番適当なところに置くべきだと思う。

 茶道の『山上宗二記』に、茶人の心づかいとして
一、万事にたしなみ、きづかい
一、心のうちより、きれいずき
というのがあるが、お仏壇にもこのような心で接しられたらと思う。

 余りに方角や位置にこだわっていると、お仏壇のことだけでなく、その他のこと一切、生活の中の一つ一つが気になりだして、かえって窮屈な日々を送らねばならなくなる。
 以上、解説いたしましたが、これが絶対というものではありません。
 私はこう思う、こう教えられているという方々もおられると思います。