「仏教」という名の由来は?

 「仏教」に対応するサンスクリット語はいろいろ考えられますが、「ブッダ・シャーサナ」というのが一番ぴったりしています。
 「ブッダ」が音写されて「仏」、「シャーサナ」は「教」で、まさに「仏教」。
 「仏」は「さとった人」「覚者」ですから「仏教」は、「悟った人の教え」という意味になります。

 「悟った人」は、何もあのおシャカさんに限るわけではありません。
 誰であれ、悟った人が教えを説けば、それば仏教だということになります。
 大乗仏教の考えの中には、そういう姿勢が色こく出ていることがあります。

 しかし歴史上、はじめて仏教を説いた人はおシャカさんですから、「仏教」を「おシャカさんの教え」と取って大きな間違いはないでしょう。
 ただその歴史上の人物としてのおシャカさん、ということにあまり固執しますと、特に大乗仏教を中心にして、仏教の実際の展開が分からなくなってしまう虞もありますから、その点、十分に心得ておく必要があるでしょう。