「徳」について

 「彳(てき)」@少し進む、少し歩む Aたたずむ―――という意味。
 股(もも)・脛(すね)・足にかたどる。
 左足で歩き始める意。
 一説に、原義はたたずむ意。
 一説に、道路の象形文字または行の字の左半分。
 「徳」
(1)品性として先天的または後天的に身についているもの。特に、その中の正しくよいもの。
(2)品性を向上させるために修得すべきもの。道徳。
(3)めぐみ。恩恵。
(4)トクする。めぐむ。
(5)トクとする。ありがたく思う。
(6)行為。節操。
(7)はたらき。能力。作用。
(8)おしえ。教化。感化。
(9)真理。
(10)さいわい(福)
(11)徳をつんだ人。君子。賢者。
(12)よい。りっぱな。「徳音」。
(13)天子の言動に冠する語
(14)利益。得に通ずる。
(15)ドイツの国名
 形声。徳は彳が音符で、のぼる(陟)意を示す。原義はのぼり行くこと。道徳の徳の原字は、悳(直と心の会意文字)。つまり略字。