先の米ソ両大統領の会談において、北方領土問題が取り上げられた。 わが国民の一貫した悲願である四島一括返還の方針に反逆するかのように、経済と交換をコルバチョフ大統領が言明したことが報ぜられた。 しかし、独立主権国家の領土を経済と交換など一体どうしたことなのであろうか。 ソ連経済は、あれだけ膨大な国でありながら民族問題と共に破滅寸前という事である。 だが、火事場泥棒のように返還を考えてもよいから経済との取引を、というのは主権に対して甚だしい冒涜ではないか。 また、わが国の首脳の“買っても良い”など軽率発言も足元を見られた思いがして残念だ。 あくまで無条件一括返還こそが国策だ。 その上で経済交流を図るべきだ。 ※河口豊氏投稿 |