ガンジス河の砂の数

 仏教徒も含めて、インドの人は「無限に大きい」とか云うことを、ただ〃そうだ〃と云うだけでは気が済まず、様ざまな表現を工夫しました。
 「ガンジス河の砂の数」というのも、その一つです。
 「ガンジス河」は、ヒマラヤの氷河に発し、ベンガル湾に注ぐ、全長二五○六キロメートルの大河で、昔から、[天上より降ってくる聖河]として崇められています。
 この大河の河岸や河底にある砂の数が一体いくつあるのか、とても想像の及ぶところではありません。
 ある数え方では、10の56乗(恒河沙ごうがしゃ=要するに”0”が56個つく)なのだそうですが、仏教によれば、これだけの数の仏さまがいて、その一人ひとりの仏さまが一つの世界(仏国土)をもっていると云います。
 これだけでも大変なものですが、〃これでもまだ云い足りない〃という人たちがいて、「ガンジス河の砂の数と同じ数のガンジス河があったとして、そのすべてのガンジス河の砂の数」という言い方を考えだしました。
 おヒマな方がおいででしたら、ぜひ御試算ください。