三千大千世界

 「三千世界のカラスを殺し、主と朝寝がしてみたい」というのは、高杉普作がつくったと云われる都々逸(とどいつ)ですが、この「三千世界」というのは、正確には「三千大千世界」のことです。
 古代のインドの人によれば、私たちが暮らしている太陽系とも云うべき世界の他に、沢山の世界があるといいます。
 普通の世界が千個集まったものを「小千世界」、その小千世界が千個集まったものを「中千世界」、さらに、その中千世界が千個集まったものを「大千世界」といい、これがまた「三千大千世界」と云われるワケです。
 としますと、三千大千世界は、千の三乗個の世界、つまり十億個の世界が集まったものだと云うことになります。
 実は、これが、一人の仏さまが教えを説く世界、つまり仏国土だとされています。
 ところが、この仏国土が、またまた沢山あるとされています。