寺報コラムから

お茶でも一服(6

 業務に慣れてきた頃、忘れものが増える。
 葬儀には白木の位牌とか七日塔婆などの書きものを袋に入れ持参するのだが、これを忘れたら大変だ。
 大変だけど希にある。
 しかし「人間だもの~」では済みません。
 会場に着く前に気が付くも取りに帰る時間はなく、タクシーに運び役をお願いしたこともありました。
 他には、衣から数珠などの七つ道具が入ったカバンを忘れたという強者も。
 なぜ忘れた?
 それでもチャンと勤めあげたのですから大物に違いありません。

寺報220号から転載