仏教語散歩

彼岸

 「お彼岸」とは、春分と秋分の日を中心に前後七日間にわたって行われる日本独特の仏教行事で、彼岸会ともいう。
 仏教では、人々が悩み苦しむこの現実社会を「此岸」という。
 したがって、此岸から彼岸に至ることは、悟りの世界に到達することを意味して、「到彼岸=パーラミター」と呼ばれている。
 彼岸に渡るためには六種類の信仰的実践を行わなければならないと説かれる。
 これが六波羅蜜=布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧である。
 日本で彼岸会が行われるようになった起源は古く、聖徳太子の頃ともいわれている。