不受不施日蓮講門宗読本【8】

本仏とは

 史上釈尊の教法の父とこれに共鳴する多宝の母、此境、彼の智によって、自然、人生を一体の人格化した宝塔を形成、その中核は妙法のお題目。
 かくして全知全能にして不滅の人格をつくる。
 そして未曽暫廃の行動をつづける、これを本仏という。
 畢竟、応身(史上)の釈尊を通して、その智徳の応報をみとめ更に拡大強化して天地宇宙を本仏一体化とする応、報、法、三身コースを持って成る。
 故にウラン鉱も本仏の、み手、ダムも本仏の一滴、母の乳も本仏愛の一滴、如何なる行動も本仏体内の動き、経に「所作仏事」の明文これを証する。
 結局これを固定化し我々合掌洗練のマトとしたるものこれを形式の本尊まんだらという。
 即ち横に実相界を展開して秩序(不受不施)と感恩の世界をひろげ平和の楽土を。
 縦に本仏久遠の生命を以て実相を貫き生々発展の一途を指さし不滅の人生観に徹しこれも殊に本仏の体内に在って、毎自作是念の本仏の燃ゆる意欲に対し、一心欲見仏と答えて菩薩行を怠らない。
 この誓いを立てるのが、ご本尊への合掌である。